堕天したサタン(別名「ルシファー」)が地球のエデンを狙い、大天使ガブリエルとラファエルが対策を立てます。ラファエルはアダムのもとに向かい、ルシファーがどのようにして堕天したかを語ります。
失楽園〈堕天編〉
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ルシファーは腹心の部下に新しい律法について告げ、北の領地への行進を指示しました。ルシファーは欺瞞的な言葉で仲間を惑わせ、多くの天使が彼に従いました。
全能の主は、ルシファーの反乱に気づき、独り子に対策するよう伝えました。独り子は神性を示し、北国での反乱を打ち砕く決意を表明しました。一方、ルシファーは大軍を率いて北国の宮殿に帰還しました。
ルシファーはついに自軍の全天使に本音と怒りを語りました。彼の言葉には、いつしか全能の主と独り子への服従、つまり「脆座の礼」を拒否することが含まれていました。その時、一人の織天使アブデルが立ち上がりました。
アブデルはルシファーの反逆に激しく抗議。神聖な言葉を汚す彼に憤りを示し、御独り子への権力を軽視する行為に反対。しかし、他の天使はアブデルに同調せず、非難は奇矯と見なされます。ほくそ笑む背教者、ルシファー。
ルシファーは天使が神から創造された説を否定します。アブデルは孤立しながらも、神に対する信仰を曲げず、堕落に走るルシファーたちを憂い、滅びの運命を告げます。
アブデルは夜を徹して進み、光り輝く平原に神の軍団を見ました。神はアブデルの忠誠をほめ、新たな使命を与えました。また、神は大天使ミカエルとガブリエルに出陣を命じました。
ルシファーの軍団と神の軍団がついに対峙しました。その中で、最初に前に出たのはアブデルです。彼は敵の軍団の中から、塔のようにそびえ立つルシファーの前に立ちました。
アブデルの先制攻撃は、ルシファーの兜を一撃します。ルシファーは大きくよろめき、十歩ほど後ろに退きます。そして、膝を屈し、かろうじて持っていた巨大な槍で身を支えます。
両軍の激しい戦いの中、天使たちはそれぞれの戦闘能力を発揮しました。ルシファーは一度はアブデルの攻撃に屈しましたが、すぐに立ち上がり、大天使ミカエルとの戦いに入ります。
ミカエルはルシファーに激しく怒りをぶつけ、「悪」の元凶として非難し、天上の秩序を乱したことを責めます。彼らの力は互いに匹敵し、一撃で決着がつくところまで追い込まれていました。
ミカエルは、一挙でほうむり去ろうと、激しい勢いでその剣をふりおろしました。ルシファーはその剣を剣で受け止めましたが、剣は真っ二つに切断されてしまいました。
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