ワシ(神様)、今日は調子いいから、
創世記に書いてない2つの秘密、話しちゃうね。
大洪水で生き残った家族のは、ノアの家族のみ。
200日以上経って、やっと水も引いて、
地上で暮らすようになったのね。
そんなノアに、ワシが畑とブドウ作りを教えたの。
ブドウはそのまま食べられるし、ワインも作れるからね。
ノアは一生懸命、ブドウとワイン作りに励んだの。
だから、西洋ではブドウ・ワイン造りが盛んなの。
ある日、ノアはワインを飲み過ぎてしまい
裸でテントの中で寝てしまったの。
実は、あることを確かめるために
ワシがそうさせたのだけどね。
だから、ノアの妻には遠くへ行ってもらってたの。
ノアが裸だと着物を着せてしまうからね。
次男ハムの不審な行動!
自由でワガママな次男ハムがテントにやってきて、
声もかけずに入った。
ハムは父の裸を見るなんて思ってもみなかったから
最初ギョっとしたが、興味を持って見ていたの。
そして、ハムは自分も裸になって、
ノアの横に添い寝してしまった。
そのうち、裸の父を抱きしめたり、
自分の体を父に押し付けたりしてたの。
それからがいけなかった!
父の大事なものを触ってしまったから
ハムの大事なものが大きくなってしまった。
そのあとは、秘密......
ミケランジェロ〈ノアの泥酔〉システィーナ礼拝堂
しばらくして、セムとヤペテがやってきた。
「父さん、起きてる。入っていい?」
ハムは急いで服を着て、答えたの。
「父さん、裸で寝ているから、少し待って」
「じゃ、毛布でもとってくる」
と言って、2人はその場を離れていったの。
ハムはテントから出て、2人を待って
毛布を持ってくると、3人でテントに入ったの。
この時、セムとヤペテは父の裸を見ないようにし、
後ろ向きで、ノアに毛布をかけたの。
やがて、ノアが目をさますと、
3人の息子をしたことを聞きてから言ったの。
「カナンはのろわれよ。彼はしもべのしもべとなって、
その兄弟たちに仕える」
「えっ!カナンて誰?」
ここにいるのは、ハムとセムとヤペテ。
なぜ? ノアはハムではなく、カナンって言ったのか?
変でしょ。じつは、カナンってハムの末っ子なの。
そもそも、なぜノアは泥酔したのか?
ハムは、じっさい何をしたのか?
ここで、ワシが話すことは
創世記には、書いてないからね。
はじめにワシが言ったように
ノアにワインを飲むように仕向けたのはワシ。
なぜか?
それは、ノアの3人の息子たちの性格を調べるため。
セム、ハム、ヤぺテ
誰の子孫に世界を任せるかを確かめたかったの。
それで、ノアに裸で酔い潰れるようにしたの。
予測どうり、次男ということもあり、
ハムだけが、父の裸に反応した。
「カナンはのろわれよ......」
だから、ノアはハムの子孫カナンに向けて言ったの。
ノアは無意識で、ワシの意思を伝えたというわけ。
それまでの創世記では、ノアは一言も話してないの、
目の前にいない子や孫の名前を言うなんて変でしょ。
もう一つ秘密を教えとくね。
ハムの子供で、長男クシュがいる。
そして、よく聞いときなさい。
クシュの子供に、末っ子ニムロデが生まれる。
このニムロデが、バベルの街と、
そう、あのバベルの塔を作ったというわけ。
ビックリしたでしょ。