そのころ、バプテスマのヨハネが現れ、ユダヤの荒野で教を宣べて言った、
「悔い改めよ、天国は近づいた」
預言者イザヤによって、
「荒野で呼ばわる者の声がする、『主の道を備えよ、その道筋をまっすぐにせよ』」と言われたのは、この人のことである。
そのときイエスは、ガリラヤを出てヨルダン川に現れ、ヨハネのところにきて、バプテスマを受けようとされた。
ところがヨハネは、それを思いとどまらせようとして言った、
「わたしこそあなたからバプテスマを受けるはずですのに、あなたがわたしのところにおいでになるのですか」
しかし、イエスは答えて言われた、
「今は受けさせてもらいたい。このように、すべての正しいことを成就するのは、われわれにふさわしいことである」
そこでヨハネはイエスの言われるとおりにした。イエスはバプテスマを受けるとすぐ、水から上がられた。
すると、見よ、天が開け、神の御霊がはとのように自分の上に下ってくるのを、ごらんになった。また天から声があって言った、「これはわたしの愛する子、わたしの心にかなう者である」
(マタイによる福音書)