バベルの塔
〈創世記 第11章〉で、主は「さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し〜」と、複数形で語っています。このことは何を意味するのでしょうか?主は、唯一神ではないことになります。
キリスト教の最重要な「神は唯一神である」教義を、『創世記』は否定していることになるのでしょうか?
フレデリク・ファン・ファルケンボルフ〈バベルの塔〉
〈創世記 第10章〉
ノアの子セム、ハム、ヤペテの系図は次のとおりである。洪水の後、彼らに子が生れた。これらから海沿いの地の国民が分れて、おのおのその土地におり、その言語にしたがい、その氏族にしたがって、その国々に住んだ。
ハムの子孫はクシ、ミツライム、プテ、カナンであった。クシの子はニムロデであって、このニムロデは世の権力者となった最初の人である。彼は主の前に力ある狩猟者であった。これから「主の前に力ある狩猟者ニムロデのごとし」ということわざが起った。彼の国は最初シナルの地にあるバベル、エレク、アカデ、カルネであった。
カナンからその長子シドンが出て、またヘテが出た。カナンびとの境はシドンからゲラルを経てガザに至り、ソドム、ゴモラ、アデマ、ゼボイムを経て、レシャに及んだ。これらはハムの子孫であって、その氏族とその言語とにしたがって、その土地と、その国々にいた。
セムにも子が生れた。セムはエベルのすべての子孫の先祖であって、ヤペテの兄であった。セムの子孫、彼らが住んだ所はメシャから東の山地セパルに及んだ。
これらはノアの子らの氏族であって、血統にしたがって国々に住んでいたが、洪水の後、これらから地上の諸国民が分れたのである。
〈創世記 第11章〉
全地は同じ発音、同じ言葉であった。時に人々は東に移り、シナルの地に平野を得て、そこに住んだ。
彼らは互に言った、
「さあ、れんがを造って、よく焼こう」
こうして彼らは石の代りに、れんがを得、しっくいの代りに、アスファルトを得た。
彼らはまた言った、
「さあ、町と塔とを建てて、その頂を天に届かせよう。そしてわれわれは名を上げて、全地のおもてに散るのを免れよう」
時に主は下って、人の子たちの建てる町と塔とを見て、言われた、
「民は一つで、みな同じ言葉である。彼らはすでにこの事をしはじめた。彼らがしようとする事は、もはや何事もとどめ得ないであろう。さあ、われわれは下って行って、そこで彼らの言葉を乱し、互に言葉が通じないようにしよう」
こうして主が彼らをそこから全地のおもてに散らされたので、彼らは町を建てるのをやめた。これによってその町の名はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を乱されたからである。主はそこから彼らを全地のおもてに散らされた。
有名なピーテル・ブリューゲル〈バベルの塔〉
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- アダムの創造
- エバの創造
- 原罪:へびの誘惑
- エデンの園追放
- カインとアベル
- アダムの系譜とノア
- ノアの箱舟と?
- 大洪水
- ノアの箱舟とハト
- ノアの燔祭(はんさい)
- ノアの泥酔
- バベルの塔
- アブラム、カナン、エジプトへ
- アブラムとロト
- サライとハガルとイシマエル
- 名はアブラハムに。契約と割礼
- 主と三人の使い
- ロトへの訪問
- ソドムとゴモラ
- ロトと近親相姦
- サラは、わたしの妹
- ハガルの追放
- ベエルシバ荒野のハガル
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- サラの死と埋葬
- イサクの妻リベカ
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- イサクとアビメレク
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