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聖マタイの召喚ブルッヘン〈聖マタイの召喚〉

さて、イエスは舟に乗って海を渡り、自分の町に帰られた。

さてイエスはそこから進んで行かれ、マタイという人が収税所にすわっているのを見て、「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イエスに従った。

それから、イエスが家で食事の席についておられた時のことである。多くの取税人や罪人たちがきて、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた。パリサイ人たちはこれを見て、弟子たちに言った、「なぜ、あなたがたの先生は、取税人や罪人などと食事を共にするのか」

イエスはこれを聞いて言われた、
「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。 『わたしが好むのは、あわれみであって、いけにえではない』とはどういう意味か、学んできなさい。わたしがきたのは、義人を招くためではなく、罪人を招くためである」

そのとき、ヨハネの弟子たちがイエスのところにきて言った、「わたしたちとパリサイ人たちとが断食をしているのに、あなたの弟子たちは、なぜ断食をしないのですか」

するとイエスは言われた、
「婚礼の客は、花婿が一緒にいる間は、悲しんでおられようか。しかし、花婿が奪い去られる日が来る。その時には断食をするであろう。だれも、真新しい布ぎれで、古い着物につぎを当てはしない。そのつぎきれは着物を引き破り、そして、破れがもっとひどくなるから。

だれも、新しいぶどう酒を古い皮袋に入れはしない。もしそんなことをしたら、その皮袋は張り裂け、酒は流れ出るし、皮袋もむだになる。だから、新しいぶどう酒は新しい皮袋に入れるべきである。そうすれば両方とも長もちがするであろう」

ふたりの盲人が、「ダビデの子よ、わたしたちをあわれんで下さい」と叫びながら、イエスについてきた。 そしてイエスが家にはいられると、盲人たちがみもとにきたので、彼らに「わたしにそれができると信じるか」と言われた。

彼らは言った、「主よ、信じます」

そこで、イエスは彼らの目にさわって言われた、
「あなたがたの信仰どおり、あなたがたの身になるように」。すると彼らの目が開かれた。

イエスは彼らをきびしく戒めて言われた、
「だれにも知れないように気をつけなさい」

しかし、彼らは出て行って、その地方全体にイエスのことを言いひろめた。

パリサイ人たちは言った、
「彼は、悪霊どものかしらによって悪霊どもを追い出しているのだ」

(マタイによる福音書)