2月10日は、カトリック教会で「聖スコラスチカおとめ」を記念する日です。
彼女は、西欧修道制の父と呼ばれる聖ベネディクトの妹として知られています。
とくに、兄と神について語り合うために嵐を呼んだ祈りの物語は、今も多くの人の心を打っています。
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スコラスチカは、信仰深い家庭に生まれました。
生後まもなく母を亡くし、父と兄ベネディクトによって育てられます。
兄が山にこもり、厳しい修道生活を始めると、彼女もまた神に生涯をささげたいと望むようになりました。
スコラスチカは、兄が創設したモンテ・カッシーノ修道院の近くに家を建てました。
そこで祈りと労働の生活を始めます。
やがて同じ志をもつ女性たちが集まり、その家は修道院となりました。
彼女は院長として、共同体を導いていきます。
当時の修道院の規則では、異性が修道院に入ることはできませんでした。
そのため兄妹は、年に一度、修道院の中間にある農家で会うことになっていました。
その日、二人は神、祈り、修道生活について語り合いました。
ある年、スコラスチカは、自分の死が近いことを感じていました。
兄ともっと神について語り明かしたいと願い、帰らないでほしいと頼みます。
しかしベネディクトは、規則を理由に修道院へ戻ろうとしました。
そのときスコラスチカは、静かに祈ります。
すると突然、激しい嵐が起こり、兄は外へ出ることができなくなりました。
ベネディクトは後に、妹の祈りが自分の規則よりも神に近かったと語っています。
その三日後、スコラスチカは息を引き取りました。
兄ベネディクトは、妹の魂が白い鳩のように天へ昇っていくのを見たと伝えられています。
兄妹は、同じ墓に葬られました。
スコラスチカの物語は、祈りの力が人の思いを超えることを教えています。
規則を破ることではなく、神への愛を選んだ行動でした。
聖スコラスチカは、祈りとは神に心を向ける行為そのものであることを示しました。
修道生活において、規則は大切ですが、それ以上に愛が中心であることを教えています。
彼女は、女性修道生活の先駆者としても大切にされています。
聖スコラスチカおとめは、祈りによって神と深く結ばれていた聖女です。
兄と神について語り合う時間を求めたその願いは、嵐となって現れました。
その生き方は、規則や形を超えて、神への愛を第一にする大切さを私たちに教えています。