2月8日は、カトリック教会で「聖ヨゼフィーナ・バキタおとめ」を記念する日です。
彼女は、7歳で自由を奪われ、奴隷として売られた過酷な人生を歩みながらも、神に出会い、心の自由を得た女性でした。
その静かな歩みは、今も世界中の人びとに深い希望を与えています。
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ヨゼフィーナ・バキタは、スーダンの有力者の家庭に生まれました。
七歳のときに誘拐され、奴隷として五度も売り渡されます。
暴力と恐怖の中で生き、体には多くの傷が残りました。
あまりの苦しさに、自分の名前さえ忘れてしまったと伝えられています。
十六歳のとき、イタリア人の領事カッリスト・レニャーニに出会います。
彼はバキタを人として尊重し、自由を与えました。
その後、彼女はイタリアに渡り、これまで知らなかった平和な生活を経験します。
ヴェネツィアでカノッサ修道女会と出会い、キリスト教の教えに触れました。
バキタは、神が自分を愛しておられることを初めて知ったと語っています。
洗礼を受け、一八九三年に修道会に入る決意をしました。
ヴェローナ近郊のスキーオで、料理や縫い物をしながら共同体に仕えました。
彼女は、いつも穏やかで、やさしい微笑みを絶やさなかったといわれています。
その姿は、多くの人の心を和ませました。
晩年は病に苦しみましたが、「主のみ旨のままに」とすべてを受け止めました。
一九四七年二月八日、静かに生涯を終えます。
二〇〇〇年、教皇ヨハネ・パウロ二世によって列聖されました。
彼女は、自分を苦しめた人びとを赦したことで知られています。
苦しみを憎しみに変えず、神に委ねた姿は、多くの人に深い感動を与えました。
聖ヨゼフィーナ・バキタは、人間の尊厳がどこから来るのかを教えてくれます。
それは、地位や自由ではなく、神に愛されているという事実です。
彼女は、現代における人身売買の犠牲者の守護聖人ともされています。
聖ヨゼフィーナ・バキタおとめは、どんな苦しみの中でも希望を失わなかった聖女です。
過去に縛られず、神に身を委ねて生きることで、真の自由を見いだしました。
その生き方は、傷ついた人びとに、今も静かな光を届けています。