両軍の激しい戦いで、火矢が飛び交い、紅蓮の炎が広がる中、天使たちはそれぞれの戦闘能力を発揮しました。
ルシファーは一度はアブデルの攻撃に屈しましたが、すぐに立ち上がり、大天使ミカエルとの激しい戦いに入りました。
天使間アルマゲドン、激しく開戦！
飛び交う火矢は、一気に両軍を火の海に包みました。紅蓮の炎の下で、激しい攻撃が行われ、両軍の主力部隊が激しくぶつかり合います。天は、隅々までとどろきます。
地球はまだ存在していませんでしたが、もし存在していたら、アダムとイブがいるエデンの園も震えおののいたでしょう。
しかし、それも不思議ではありません。なぜなら、両軍には数百万の猛烈な天使たちがおり、真っ向から衝突したからです。
その中でさえ、最も弱小な天使でも四大元素を自由にあやつり、武器として使いこなしていました。無数の大軍が同じく無数の大軍と戦っているのです。それが大きな天使間の戦争なのです。
両軍がさらに強大な力を発揮すると、生まれた幸福な郷土まで滅ぼしてしまうかもしれませんでした。しかし、そうならなかったのは、全能の神が両軍を制御していたからです。それぞれの部隊が大軍団であったにもかかわらずです。
天使は初めての戦いでも、すぐれた戦闘能力を発揮！
それぞれの天使は上からの指示を受けて戦っていましたが、同時に、一人ひとりが指揮者のように戦っていました。
つまり、いつ前進し、いつ停止し、いつ態勢を変えるべきか、百戦錬磨の戦士のように知っていたのです。天使には、すぐれた能力があることがわかります。
天使たちの軍団は退却することもなく、恐怖に襲われて卑怯な振る舞いをすることもありません。勝利を得るための責任を受け入れ、その意気は燃えていました。
時には堅固な大地の上で戦ったり、次には天空で激しく翼を広げて戦ったりし、大気を震わせました。
戦線は広がり、戦闘の状況も多様でした。永遠の名声を得るための武勲の数は、至る所にありました。
ルシファーとミカエル、相対す！
形勢はまさに互角ですが、長い時間猛威を振り、その武勇においては敵なしといえる働きを示してきたのがルシファーです。
アブデルの一撃に屈したかと思われましたが、すぐにその力を発揮していました。両軍の天使の猛攻撃の中をかき分け、荒れ狂っていました。
その時、ルシファーは大天使ミカエルが剣を振り、ただの一撃で味方の天使を切り捨てる姿を見ました。剣を両手で握り、高く振りかざすと、その切っ先がたちまち相手の頭上に襲いかかり、無残な光景が広がっていました。
この必殺の攻撃を食い止めようと、ルシファーはまっすぐにその場に駆けつけ、ダイヤモンドを十重に重ねた巨大な楯を突き出しました。
大天使ミカエルは、ルシファーが近づくのを見て、激しい攻撃の手を中断しました。ルシファーを一挙に倒すもよし、あるいは捉えるもよし、とにかく、この天上の内乱をこれで決着させようと喜んでいました。
大天使ミカエルは、闘志満々で、怒りの顔を見せて、ルシファーに叫びました。
「おお、悪の元凶よ、悪の創始者よ！『悪』というものは、汝が叛逆するまでは、この天上には名さえなかったのだ！」
