2月26日は、カトリック教会で「聖ポルフィリオ司教」を記念する日です。
聖ポルフィリオ司教は、異教徒が多かったガザの町で、勇気をもって福音を伝えた司教でした。
重い病からの回復、全財産の施し、そして困難な宣教。彼の歩みは、信仰が人生をどのように変えるのかを静かに語っています。
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ポルフィリオはマケドニアに生まれました。
25歳のとき、エジプトへ渡り、5年間修道士として祈りと修行の生活を送ります。
その後パレスチナに移りますが、重い病にかかってしまいました。
彼は残された人生を、イエス・キリストが歩まれた道をたどることにささげようと決心します。
エルサレムへ巡礼に出かけたところ、奇跡的に病がいやされたと伝えられています。
この体験が、彼の人生の大きな転機となりました。
いやしを受けたポルフィリオは、自分の持っていた財産をすべて貧しい人々に分け与えました。
自らはぜいたくをせず、靴を作る仕事で生活を支えました。
392年に司祭に叙階されます。
そして395年ごろ、異教徒の多いガザの司教に選ばれました。
当時のガザでは、まだキリスト教は少数派でした。
彼は困難の中でも宣教に力を尽くし、東ローマ皇帝アルカディウスの支持も受けながら、教会の基盤を築いていきました。
また彼は、395年までイエス・キリストがはりつけにされた聖十字架の遺物を保管していたことでも知られています。
それは当時の信者にとって、特別な意味をもつ大切な聖遺物でした。
ポルフィリオは420年ごろに亡くなりました。
異教信仰が強く残る土地で、粘り強く福音を伝えた司教として記憶されています。
彼の歩みは、困難の中でも信仰をあきらめない姿勢の象徴です。
現存する確実な史料の中に、広く認められた直接の名言は伝わっていません。
しかし彼の生涯そのものが、力強いメッセージです。
特に印象的なのは、病がいやされた後に全財産を貧しい人々に与えた行動です。
信仰は心の中だけにとどまらず、具体的な行動としてあらわれることを、彼は身をもって示しました。
ポルフィリオの生涯から見えてくる大切なテーマは、回心と奉仕です。
病という弱さを通して神にゆだね、いやしを受けた後は他者のために生きました。
また、異教徒の多い町であっても恐れず宣教した姿は、信仰の勇気を教えてくれます。
現代の私たちも、困難な状況の中でこそ、神に信頼し、小さな奉仕を積み重ねることが大切だと気づかされます。
彼の主なゆかりの地は、ガザ(現在のパレスチナ自治区)です。
また、彼の生涯は同時代の人物マルコス・ディアコノスによる『ポルフィリオ伝』に記されています。
この伝記は、当時の教会の様子や宣教の苦労を知るうえで重要な史料とされています。
聖ポルフィリオ司教は、病のいやしをきっかけに人生を神にささげ、財産を手放して貧しい人々に仕えました。
異教徒の多いガザで宣教することは簡単ではありませんでしたが、彼はあきらめませんでした。
困難の中でも神を信頼し、自分にできることを続ける姿は、今を生きる私たちへの励ましです。
小さな一歩でも、神にゆだねて歩むとき、人生は大きく変えられるのだと教えてくれます。