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今日の聖人は聖ラウレンチオ・ユスチニアノ|ヴェネチアの初代総大司教[9月5日]

9月5日は、カトリック教会で「聖ラウレンチオ・ユスチニアノ」を記念する日です。

彼はヴェネチアの貴族に生まれながら、若くして神への道を選びました。贅沢ではなく、祈りと奉仕を大切にした彼の生き方は、現代を生きる私たちにとっても心を打つものがあります。

華やかな街ヴェネチアにおいて、質素さと誠実さを貫いた聖人――その姿に学ぶことは尽きません。

聖ラウレンチオ・ユスチニアノ|プロフィール

  • 名前
    聖ラウレンチオ・ユスチニアノ(Saint Lawrence Giustiniani)
  • 生没年
    1381年〜1455年
  • 出身地・時代背景
    イタリア・ヴェネチア、ルネサンス期初期
  • 肩書き・役職
    司祭、カステロ司教、ヴェネチア初代総大司教

聖ラウレンチオ・ユスチニアノの生涯

青年期からの転機

聖ラウレンチオは、1381年にヴェネチアの名門貴族の家に生まれました。幼いころから母の信仰心に育まれましたが、青年期には名誉や快楽に惹かれる時期もあったと伝えられています。

しかし19歳のころ、大きな転機を迎えます。彼は心から回心し、「これからの人生を神にささげたい」と決意しました。そして、聖職者であった伯父を頼り、聖ジョルジョ修道院に入ります。

修道院では、祈りと勉強、厳しい苦行を重ねながら、物乞いをして貧しい人に仕える奉仕にも徹しました。裕福な出自であったにもかかわらず、貧しさの中で人々と共に生きる道を選んだのです。

信仰と活動の展開

司祭となったラウレンチオは、1433年にカステロの司教に任命されました。ここで彼は教区改革に全力を注ぎます。

当時の教会は、時代の影響を受けて形骸化やゆるみも見られましたが、ラウレンチオは人々を祈りに立ち返らせ、清らかな生活を送るよう導きました。

そして1451年、彼はヴェネチアの初代総大司教に任命されます。華やかで豊かな都市国家ヴェネチアで、彼は権威や富に流されることなく、信仰と奉仕を第一に歩みました。総大司教としての姿勢は、まさに「羊飼い」として群れを導く姿でした。

晩年の病や評価

ラウレンチオは生涯を通じて、倹約と祈りを貫きました。裕福な生活を拒み、キリストに倣った貧しさを実践したのです。

1455年、74歳でその生涯を閉じるときも、彼は「イエス・キリストが堅い木の十字架で死なれたのだから」と語り、柔らかい寝床ではなく堅いベッドを選んで息を引き取りました。その徹底した姿勢は、多くの人々に深い感銘を与えました。

聖ラウレンチオ・ユスチニアノの名言・エピソードから学ぶ

聖ラウレンチオが亡くなる際に残した言葉は有名です。

「イエス・キリストが堅い木の十字架で死なれたのだから。」

これは、自分の死を迎えるときも、できる限りキリストに倣おうとした心を表しています。現代の私たちにとっても、快適さや便利さを追い求めるだけではなく、時にはあえて簡素な道を選ぶことで、本当に大切なものに気づけるのではないでしょうか。

カトリック的ポイント解説

ラウレンチオの生涯で大切にされたテーマは、祈りと倹約です。彼は「神の愛の恵み」に心を開くためには、余計なものに心を奪われないことが大切だと実践しました。

これは難しい神学の話ではなく、日常生活にも応用できます。例えば、私たちもスマートフォンや情報に振り回されることなく、静かな時間を大切にするとき、心が整えられることがあります。

ラウレンチオが大切にした「静けさと祈り」は、今を生きる私たちにとっても必要なことだといえるでしょう。

聖ラウレンチオ・ユスチニアノ|ゆかりの地・書籍・芸術

  • 聖ジョルジョ修道院(ヴェネチア)
    ラウレンチオが修道生活を始めた場所。今も巡礼者が訪れる地です。
  • カステロ地区(ヴェネチア)
    彼が司教として活動した地域。人々を信仰へ導いた拠点でした。
  • ヴェネチア大聖堂(総大司教座)
    ラウレンチオが初代総大司教として務めた重要な教会。

彼自身の著作は少ないものの、祈りや瞑想についての言葉が後世に伝えられています。また、ヴェネチアの美術の中には、彼を描いた絵画も残されています。修道院や美術館を訪れると、その姿に触れることができます。

まとめ|今日の聖人から学べること

聖ラウレンチオ・ユスチニアノは、貴族の家に生まれながらも、華やかな生き方を退けて、祈りと奉仕に人生をささげた人でした。

ヴェネチアの初代総大司教として教会改革を進め、亡くなるときまでキリストに倣う姿勢を貫いた彼の生き方は、今も大きな光を放っています。

今日の忙しい時代にあっても、ラウレンチオが示したように「シンプルに、誠実に生きる」ことは私たちの心を豊かにしてくれます。

私たちも日常の中で、少し立ち止まり、静かな祈りや感謝の心を持つことができるのではないでしょうか。

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