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聖マルチアリス(リモージュ)司教

6月30日は、カトリック教会で「聖マルチアリス(リモージュ)司教」を記念する日です。

聖マルチアリスは、聖ペトロの杖の伝承で知られる、リモージュ初代司教です。

史実としては不明な点もありますが、リモージュの信仰の始まりを語るうえで欠かせない聖人です。

聖マルチアリス(リモージュ)|プロフィール

  • 名前
    マルチアリス(リモージュ)/Martial of Limoges
  • 生没年
    3世紀ごろ
  • 出身地・時代背景
    詳しい出自ははっきりしませんが、3世紀の中ごろ、ローマからゴール地方へ送られた宣教師の一人と伝えられています。
  • 肩書き・役職
    宣教師、司教、リモージュ司教区の創設者とされる聖人。

聖マルチアリスの生涯

聖マルチアリスについては、はっきりした史料が多く残っているわけではありません。

そのため、彼の生涯は、確かな伝承と後世の敬意の中で受け継がれてきました。

ローマからゴールへ送られた七人の宣教師の一人

3世紀の中ごろ、ローマからゴール地方へ七人の宣教師が送られ、各地で熱心に宣教したと伝えられています。

マルチアリスも、その七人の一人でした。

ここに、この聖人の最も大きな特色があります。

彼は、すでに信仰が根づいた地の司教ではなく、福音がまだ十分に広がっていない地へ派遣された、開拓の宣教師として記憶されているのです。

リモージュ司教区を創設した人物として敬われる

マルチアリスは、ゴール地方で力強い使徒と呼ばれ、特にリモージュの司教区を創設した人として尊敬されてきました。

このため彼は、単に一人の宣教師というだけでなく、その土地の教会の始まりを担った人物として受け止められています。

信仰の種を最初にまいた人としての記憶が、後の時代まで強く残ったのです。

聖ペトロの杖の伝承

彼については、いくつもの言い伝えが残っています。

その一つが、マルチアリスが聖ペトロの杖を携えて来たという伝承です。

さらに、その杖をローマ地方総督の亡くなった息子に当てたところ、よみがえったという話も伝えられています。

もちろん、この種の伝承はそのまま史実として断定するよりも、後世の信仰と尊敬の中で育まれたものとして読むのが自然です。

けれども、この伝承が語ろうとしているのははっきりしています。

マルチアリスの宣教が、使徒ペトロに連なる権威と、神の力への信頼の中で理解されていたということです。

墓を中心にリモージュの町が発展する

マルチアリスは、後に初代の使徒たちに並ぶほど敬われるようになりました。

リモージュ市は、彼の墓を中心に大きくなったと伝えられています。

ここも印象深い点です。

一人の宣教師の墓が、その町の信仰と歴史の中心になっていったのです。

つまりマルチアリスは、教会を始めた人であるだけでなく、その町そのものの記憶を形づくる存在となりました。

今も大聖堂にその記憶が残る

現在、リモージュの司教座聖堂の北側には、聖マルチアリスと聖ステファノが並んで描かれた大きなゴシックの扉があると伝えられています。

これは、彼が今も町の信仰の記憶の中で大きな位置を占めていることを示しています。

聖マルチアリスの名言・エピソードから学ぶ

聖マルチアリス本人の確実な言葉として伝わる名言は、あまり残っていません。

そのため、この記事では出典のあいまいな言葉は取り上げません。

心に残るのは、彼が七人の宣教師の一人として派遣され、リモージュの教会の始まりとして記憶されていることです。

信仰の歴史は、名高い教父や大公会議だけでなく、まだ知られていない土地で最初に福音を伝えた人々によって支えられてきたことがわかります。

カトリック的ポイント解説

聖マルチアリスの生涯で大切なのは、宣教教会の始まり です。

カトリック信仰では、一つひとつの地域教会には始まりがあります。

その始まりには、多くの場合、名もなく苦労した宣教師たちの働きがあります。

マルチアリスは、まさにそのような「最初の種をまいた人」として記憶されています。

また、聖ペトロの杖の伝承が示すように、後世の教会は彼を、使徒たちに連なる宣教の流れの中に置いて理解してきました。

聖マルチアリス(リモージュ)|ゆかりの地・書籍・芸術

聖マルチアリスのゆかりの地として最も大切なのは、リモージュです。

町は彼の墓を中心に発展したと伝えられ、現在も司教座聖堂にその記憶が残っています。

芸術では、司教の姿、杖、あるいは宣教師としての姿で描かれることがあります。

まとめ|今日の聖人から学べること

聖マルチアリス(リモージュ)は、聖ペトロの杖の伝承で知られる、リモージュ初代司教です。

ローマからゴールへ送られた七人の宣教師の一人と伝えられ、その墓を中心に町が発展したと伝えられています。

聖マルチアリスは、教会の歴史は、最初に福音の種をまいた宣教師たちの働きによって始まることを教えてくれます。