12月18日は、カトリック教会で「聖ウィニバルド」を記念する日です。
聖ウィニバルドは、イギリスに生まれ、ローマや聖地を巡礼したのち、ドイツ地方で宣教に力を尽くした修道士でした。兄や妹と協力しながら修道院を築き、静かな祈りと地道な働きで多くの人を支えた人物です。
目立つ奇跡よりも、誠実な生き方が今も語り継がれています。
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ウィニバルドは、イギリスのウェセックスにある貴族の家に生まれました。若いころから信仰心が深く、722年、兄ウィリバルドとともにローマや聖地を巡礼します。
この旅の途中で滞在したのが、イタリアのモンテ・カッシーノ修道院でした。ここは西方修道制の中心地として知られる由緒ある修道院です。ウィニバルドはそこで修道士となり、祈りと共同生活を大切にする生き方を選びました。
その後、ウィニバルドはいったんイギリスへ戻りますが、ゲルマン地方で宣教を行っていた聖ボニファティウスと、教皇グレゴリウス3世の要請を受け、738年にドイツへ派遣されます。
主な活動地はテューリンゲン地方で、司祭として7つの教会の司牧を担当しました。派手さはありませんが、教え、祈り、人々の生活に寄り添う働きを続けました。
一方、兄ウィリバルドも741年からドイツに派遣され、アイヒシュタットの司教に任命されます。兄弟は協力し、751年、ヴュルテンベルク地方ハイデンハイムに男子修道院と女子修道院を設立しました。
さらに、イギリスにいた妹ウァルブルガを女子修道院の院長として迎えます。ウィニバルドは男子修道院の修道院長として共同体を導き、761年にその生涯を静かに終えました。
聖ウィニバルド自身の名言は多く残っていませんが、修道院の記録から、祈りと共同体生活を何より大切にしていたことが分かります。
彼は、修道院長として会員一人ひとりを導き、宣教の土台となる信仰生活を整えることに力を注ぎました。この姿勢は、言葉以上に強いメッセージを今に伝えています。
聖ウィニバルドの生涯で大切にされたテーマは、祈り、従順、共同体です。
個人の才能よりも、神の導きに従い、仲間と支え合うことを重んじました。
現代の信仰生活においても、家庭や職場、教会での小さな奉仕を大切にする姿勢として生き続けています。
・モンテ・カッシーノ修道院(イタリア)
・ハイデンハイム修道院跡(ドイツ)
聖ウィニバルドは、兄妹とともに描かれることがあり、修道士としての姿が強調された絵画が伝えられています。
聖ウィニバルドは、巡礼から修道生活、そして宣教へと歩みを進め、生涯を神と人々のためにささげた聖人です。
兄ウィリバルド、妹ウァルブルガと協力し、修道院を中心に信仰を広げました。目立つ言葉や業績よりも、誠実な祈りと地道な奉仕が人を支えることを教えてくれます。
私たちも、日々の生活の中で静かな善を積み重ねる大切さを、聖ウィニバルドの生涯から学ぶことができるでしょう。