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マノア(サムソンの父)の燔祭レンブラント〈マノアの燔祭〉

〈士師記 第13章〉

イスラエルの人々がまた主の前に悪を行ったので、主は彼らを四十年の間ペリシテびとの手にわたされた。ここにダンびとの氏族の者で、名をマノアというゾラの人があった。その妻はうまずめで、子を産んだことがなかった。

主の使がその女に現れて言った、
「あなたはうまずめで、子を産んだことがありません。しかし、あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。それであなたは気をつけて、ぶどう酒または濃い酒を飲んではなりません。またすべて汚れたものを食べてはなりません。

あなたは身ごもって男の子を産むでしょう。その頭にかみそりをあててはなりません。その子は生れた時から神にささげられたナジルびとです。彼はペリシテびとの手からイスラエルを救い始めるでしょう」

そこでその女はきて夫に言った、
「神の人がわたしのところにきました。『あなたは身ごもって男の子を産むでしょう』」

そこでマノアは主に願い求めて言った、
「ああ、主よ、どうぞ、あなたがさきにつかわされた神の人をもう一度わたしたちに臨ませて、わたしたちがその生れる子になすべきことを教えさせてください」

神がマノアの願いを聞かれたので、神の使は女が畑に座していた時、ふたたび彼女に臨んだ。しかし夫マノアは一緒にいなかった。女は急ぎ走って行って夫に言った、
「さきごろ、わたしに臨まれた人がまたわたしに現れました」

マノアは主の使に言った、
「どうぞ、わたしたちに、あなたを引き留めさせ、あなたのために子やぎを備えさせてください」

主の使はマノアに言った、
「あなたがわたしを引き留めても、わたしはあなたの食物をたべません。しかしあなたが燔祭を備えようとなさるのであれば、主にそれをささげなさい」

マノアは彼が主の使であるのを知らなかったからである。マノアは主の使に言った、
「あなたの名はなんといいますか。あなたの言われたことが事実となったとき、わたしたちはあなたをあがめましょう」

主の使は彼に言った、
「わたしの名は不思議です。どうしてあなたはそれをたずねるのですか」

そこでマノアは子やぎと素祭とをとり、岩の上でそれを主にささげた。主は不思議なことをされ、マノアとその妻はそれを見た。すなわち炎が祭壇から天にあがったとき、主の使は祭壇の炎のうちにあってのぼった。マノアとその妻は見て、地にひれ伏した。(マノアの燔祭

主の使はふたたびマノアとその妻に現れなかった。その時マノアは彼が主の使であることを知った。マノアは妻に向かって言った、
「わたしたちは神を見たから、きっと死ぬであろう」

妻は彼に言った、
「主がもし、わたしたちを殺そうと思われたのならば、わたしたちの手から燔祭と素祭をおうけにならなかったでしょう。またこれらのすべての事をわたしたちにお示しになるはずはなく、また今わたしたちにこのような事をお告げにならなかったでしょう」

やがて女は男の子を産んで、その名をサムソンと呼んだ。その子は成長し、主は彼を恵まれた。主の霊はゾラとエシタオルの間のマハネダンにおいて初めて彼を感動させた。