ライト〈創造博物館でのノアの箱舟の展示〉
ガブリエルからマニュアル2冊をもらって
ノアは、安心して昨晩は眠れました。
〈方舟の製作手順〉マニュアルと
〈世界生き物大事典〉マニュアルです。
しかし、次の朝
ノアの家族は再びパニックを起こします。
大洪水は7日後に起こります。
たったの7日間で、方舟を作れるのか？
ノアの家族のメンバーは、8人。
ノアとノアの妻エムザラ
その3人の子どもと妻。
セムの妻セデケテレバブ
ハムの妻ネエラタマウク
ヤぺテの妻アダタネセス。
誰が方舟製作の担当になるのか？
材料を集める担当は？
組み立てる担当は？
生き物のオス・メスを集める担当は？
動物ははどうする？
大きなゾウやサイはどう運ぶ？、
獰猛なライオンやヒョウにでも襲われたら？
空を飛ぶ鳥はどうつかまえる？
海や川の水中生物はどうつかまえる？
水槽だって作らなければならない！
……などなど。
今まで、みんなやったことがないことばかり。
ノアは、また何が何だかわからなくなりました。
神様に助けを求めなければなりません。
しかし、神様に連絡する方法がわかりません。
ノアは外に出ると、
とにかく狼煙をあげることにしました。
「神様、この煙をなんとかわかってください」
その頃、神様はまだ朝の寒さから
雲にくるまったまま、うつらうつら……
ノアが狼煙をあげた瞬間、
神様は夢をみはじめました。う〜ん、
なんか地上で騒いでいる奴がいるな！
何してるんだ、火をつけて、
煙を大きな葉っぱで扇いで空にあげてる。
いったい、どういう意味だ？
なに、あれはノアじゃないか！
両手を上げて、手を振ってる？
？？？？？
何か知らせたいことがあるのか！
と考え始めた途端、神様は夢から覚めました。
あっ！ そうか！
〈方舟の製作手順〉マニュアルと
〈世界生き物大事典〉マニュアルがあっても、
実行する力がノアの家族にはないんだな！
これはウ・カ・ツだった、ワシの失敗、失敗。
お〜い、ガブリエルさん、ちょっと来て。
「ガブリエルです。何かご用ですか」
ノアの家族だけだは、
マニュアルを実行する能力がない。
だから、助けてやってくれ。
（マニュアルだけじゃ、できない人多いです）
「は、かしこまりました」
ガブリエルは、方舟担当に10人、
生物集め担当に10人の天使を連れて
ノアの家に降りて行きました。
こうして、それそれの担当が決まりました。
【方舟担当】
ノア・セム・ハム・ヤぺテと10人の天使
【生き物担当】
ノアの妻と3人の子の妻と10人の天使
4人の妻たちは、それぞれ東西南北を目指し、
妻一人ひとりに補佐の天使が2人お供します。
空や海、獰猛な生物には天使2人が担当。
こうして、ようやくです、
方舟が完成することになったのです。
【お詫び】 ただの冗談です。イエス様やキリスト教に対する悪意はありません。
ヒックス〈ノアの箱舟〉
