聖ゲオルギオスと竜退治
聖ゲオルギオスと竜退治には、素晴らしい絵画や本の挿絵が多くあります。その中でも、モローとラファエッロの絵は、特に好きな絵画です。
これらの絵画はよく見ていたのですが、聖ゲオルギオスと竜退治がどんな伝説なのか知りませんでした。この伝説は、ギリシャ神話のペルセウスとアンドロメダとよく似ていました。
モロー〈聖ゲオルギオスと竜退治〉
祝日は4月23日、竜の奇跡の記念日は10月27日。
聖ゲオルギオスはイングランドやグルジア、モスクワの守護聖人で、西方では十四救難聖人の一人に数えられています。
救難聖人とは、カトリック教会における聖人の一種で、危急の際に信者がその名を呼ぶことで難を救ってくれるとされる聖人のことです。
聖ゲオルギオスの生涯
ゲオルギオスは、3世紀後半にパレスチナのリュッダでギリシャ系貴族のキリスト教徒の家庭に生まれました。父親はローマ軍人で、彼もトルコで軍人になりました。
ディオクレティアヌス帝は302年にローマ軍のキリスト教徒をすべて逮捕し、ローマの神々に捧げなければならないという政令を発布。ゲオルギオスも逮捕されて棄教を強要されますが、棄教せずに殉教したといわれています。
ラファエロ〈聖ゲオルギオスと竜退治〉
聖ゲオルギオスと竜退治伝説
カッパドキアのセルビオス王の首都ラシア付近に、毒気を振りまき、人に咬みつくという巨大な竜がいました。人々は、毎日2匹ずつの羊を生け贄にすることで、何とかその災厄から逃れていました。だが、羊を全て捧げてしまった人々は、とうとう人間を生け贄として差し出すこととなってしまいました。今回生け贄のくじに当たったのが、偶然にも王の娘。王は城中の宝石を差し出すことで逃れようとしました。しかし、王たりとも、そんなことは許されません。そのかわりに、8日間の猶予をえました。
「よし、私が助けてあげましょう」
そこにゲオルギオスが通りかかり、竜の話を聞くと出かけました。
ゲオルギオスは生贄の行列の先にたって竜に対峙。竜が毒の息を吐こうとして口を開けた時、ゲオルギオスは槍で口を刺し貫きました。その後、姫の帯をかり、竜の首に巻くと連れてきました。首都は大騒ぎになったところで、
「キリスト教徒になると約束しなさい。そうしたら、この竜を殺しましょう」
こうゲオルギオスが言い放つと、異教の首都はキリスト教に改宗しました。
聖ゲオルギオスの殉教
ゲオルギオスはキリスト教を嫌う異教徒の王に捕らえられ、鞭打ち・刃のついた車輪での磔、煮えたぎった鉛での釜茹でなどの拷問を受けましたが、神の加護によって無事でした。
王は異教の神殿でゲオルギオスに棄教を迫りますが、ゲオルギオスの祈りによって神殿は倒壊。しかも、王妃までもがゲオルギオスの信念に打たれ、キリスト教に改宗しようとします。
怒りにとらわれた王は、王妃をゲオルギオスの目の前で見せしめとして惨殺しようとします。
王妃は「私は洗礼を受けておりません」と訴えます。
ゲオルギオスが王妃の信仰の厚さを祝福し「妹よ、貴方が今流すその血が洗礼となるのです」と答えると、王妃は満足げに息を引き取りました。その後、ゲオルギオスも斬首され、殉教者となりました。
(ウィキペディアより)
〈左に大天使ミカエル、右に聖ゲオルギオス〉
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