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スザンナと長老たちグエルチーノ〈スザンナと長老たち〉

〈旧約外典 ダニエル書補遺〉

※ダニエル書第13章に加えられたダニエル書補遺の3つの短編の内の1つ

いつの世も男どもは「すけべ」で、女の裸をのぞき見したがります。

ヘブライ人のヨアキムの妻スザンナが水浴をしているときのことです。
2人の好色な長老たちが、のぞき見をしていました。水浴後、彼女が家に帰ろうとすると、この二人は彼女の前に立ちはだかり、「我々と寝ろ、さもなくば若者と密会していたと告発するぞ」と脅しました。もちろん、スザンナは断り逃げ帰りました。

スザンナは姦通の罪に問われるコアベル〈スザンナは姦通の罪に問われる〉

後日、この長老たちはスザンナを姦通罪で告訴し、彼女は死刑判決を受けました。なんということでしょうか、たいした調べもなしに彼女は逮捕されたのです。長老という地位が、人々を信じさせたのです。

スザンナが死刑にされようになった時、彼女は神に祈りました。

すると、ダニエル(霊体)がやってきて「スザンナと若者は、どんな樹の下で密会していたのか?」と、2人の長老に別々にたずねました。すると、1人の長老は「乳香樹」、もう1人の長老は「カシの木」と別々の名前をあげたのです。「乳香樹」は低木ですが、「カシの木」は高木で、その大きさには違いがあります。

2人の長老たちの主張は虚偽とわかり、スザンナの純潔は証明されました。もちろん、この2人の長老たちは、断罪されました。

スザンナと長老たちジェンティレスキ〈スザンナと長老たち〉

アルテミジア・ジェンティレスキ
この女流画家は、家庭教師タッシに虚偽の婚約から性的関係を持たされました。怒ったアルテミジアの父オラツィオはタッシを教会に訴えました。なんとその裁判において、アルテミジアは身体検査や取り調べで、指をいためる拷問をされるなど、セカンド・レイプも受けました。その悲痛な思いが、この絵画には感じられます。