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ダビデの弾く竪琴に聞き入るサウルレンブラント〈ダビデの弾く竪琴に聞き入るサウル〉

〈サムエル記上 第16章〉

エッサイは七人の子にサムエルの前を通らせたが、サムエルはエッサイに言った、
「主が選ばれたのはこの人たちではない」

サムエルはエッサイに言った、
「あなたのむすこたちは皆ここにいますか」

彼は言った、
「まだ末の子が残っていますが羊を飼っています」

サムエルはエッサイに言った、
「人をやって彼を連れてきなさい。彼がここに来るまで、われわれは食卓につきません」

そこで人をやって彼をつれてきた。彼は血色のよい、目のきれいな、姿の美しい人であった。

主は言われた、
「立ってこれに油をそそげ。これがその人である」

サムエルは油の角をとって、その兄弟たちの中で、彼に油をそそいだ。この日からのち、主の霊は、はげしくダビデの上に臨んだ。そしてサムエルは立ってラマへ行った。

さて主の霊はサウルを離れ、主から来る悪霊が彼を悩ました。

サウルの家来たちは彼に言った、
「ごらんなさい。神から来る悪霊があなたを悩ましているのです。どうぞ、われわれの主君が、あなたの前に仕えている家来たちに命じて、じょうずに琴をひく者ひとりを捜させてください。神から来る悪霊があなたに臨む時、彼が手で琴をひくならば、あなたは良くなられるでしょう」

そこでサウルは家来たちに言った、
「じょうずに琴をひく者を捜して、わたしのもとに連れてきなさい」

その時、ひとりの若者がこたえた、
「わたしはベツレヘムびとエッサイの子を見ましたが、琴がじょうずで、勇気もあり、いくさびとで、弁舌にひいで、姿の美しい人です。また主が彼と共におられます」

そこでサウルはエッサイのもとに使者をつかわして言った、
「羊を飼っているあなたの子ダビデをわたしのもとによこしなさい」

エッサイは、ろばにパンを負わせ、皮袋にいれたぶどう酒一袋と、やぎの子とを取って、その子ダビデの手によってサウルに送った。
ダビデはサウルのもとにきて、彼に仕えた。

サウルはひじょうにこれを愛して、その武器を執る者とした。またサウルは人をつかわしてエッサイに言った、
「ダビデをわたしに仕えさせてください。彼はわたしの心にかないました」

神から出る悪霊がサウルに臨む時、ダビデは琴をとり、手でそれをひくと、サウルは気が静まり、良くなって、悪霊は彼を離れた。