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荒野のハガルドレ〈荒野のハガルとイシュマエル〉

〈創世記 第21章-2〉

ハガルは去ってベエルシバの荒野にさまよった。

やがて皮袋の水が尽きたので、彼女はその子を木の下におき、「わたしはこの子の死ぬのを見るに忍びない」と言って、矢の届くほど離れて行き、子供の方に向いてすわった。彼女が子供の方に向いてすわったとき、子供は声をあげて泣いた。

神はわらべの声を聞かれ、神の使は天からハガルを呼んで言った、
「ハガルよ、どうしたのか。恐れてはいけない。神はあそこにいるわらべの声を聞かれた。立って行き、わらべを取り上げてあなたの手に抱きなさい。わたしは彼を大いなる国民とするであろう」

神がハガルの目を開かれたので、彼女は水の井戸のあるのを見た。彼女は行って皮袋に水を満たし、わらべに飲ませた。 神はわらべと共にいまし、わらべは成長した。彼は荒野に住んで弓を射る者となった。彼はパランの荒野に住んだ。母は彼のためにエジプトの国から妻を迎えた。

天使が荒野のハガルを救う〈天使が荒野のハガルを救う〉

そのころアビメレクとその軍勢の長ピコルはアブラハムに言った、
「あなたが何事をなさっても、神はあなたと共におられる。それゆえ、今ここでわたしをも、わたしの子をも、孫をも欺かないと、神をさしてわたしに誓ってください。わたしがあなたに親切にしたように、あなたもわたしと、このあなたの寄留の地とに、しなければなりません」

アブラハムは言った、
「わたしは誓います」

アブラハムはアビメレクの家来たちが、水の井戸を奪い取ったことについてアビメルクを責めた。しかしアビメレクは言った、
「だれがこの事をしたかわたしは知りません。あなたもわたしに告げたことはなく、わたしもきょうまで聞きませんでした」

そこでアブラハムは羊と牛とを取ってアビメレクに与え、ふたりは契約を結んだ。アブラハムが雌の小羊七頭を分けて置いたところ、アビメレクはアブラハムに言った、
「あなたがこれらの雌の小羊7頭を分けて置いたのは、なんのためですか」

アブラハムは言った、
「あなたはわたしの手からこれらの雌の小羊7頭を受け取って、わたしがこの井戸を掘ったことの証拠としてください」
これによってその所をベエルシバと名づけた。

アブラハムはベエルシバに一本のぎょりゅうの木を植え、その所で永遠の神、主の名を呼んだ。

ギョリュウの木〈ギョリュウの木-Tamarisk〉