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聖セシリア(グイド・レーニ)グイド・レーニ〈聖セシリア〉

音楽家と盲人の守護聖人

[記念日は11月22日]

セシリアはローマの裕福な貴族の娘ですが、異教徒である貴族の若者バレリアノと結婚。バレリアノは彼女の信仰の熱心さに打たれ、弟ティブルツィオとともに洗礼を受けました。兄弟は貧しい者に施しをしたり、殉教者の遺体を手厚く葬ったりもしました。

当時キリスト教は禁じられていましたので、ローマの総督の耳に入り、信仰を捨てるように言い渡されましたが、これを拒否し2人は斬首されました。セシリアは、彼らの遺体を引き取り埋葬しました。

その後、彼女は自分の家をカタコンブ(地下墓地)にしたり、聖堂(聖セシリア教会)にしたことが総督に知られ、捕えられ、棄教するように強要されるとこれを拒否し、セシリアは逮捕されました。

聖セシリア(ラファエッロ)ラファエッロ〈聖セシリア〉

セシリアは熱湯風呂で殺されることになりましたが、不思議にも少しもが熱がらず、死ぬようなことはありません。そのため、彼女は斬首されることになりました。

驚いたことに、執行人が3回剣を振り下ろしても首が胴から離れません。怖くなった執行人はその場から逃げてしまい、セシリアは3日後に死にました。

ローマのサンタ・チェチリア・イン・トラステヴェレ教会のセシリアの彫像には、その時の首の傷がしっかり掘られています。像の前の石板には「聖女の墓が開けられたときに見た遺体をそのままの姿で写した」というマデルノの宣誓が刻まれています。

この宣誓が真実だとすれば、1599年に墓が開けられた際、彼女の遺体は千数百年を経てなお生々しく保存されていたことになります。(下の写真)

サンタ・チェチリア・イン・トラステヴェレ教会の彫像マデルノ〈聖セシリアの殉教〉